自律神経は体の司令塔
- 気温が高いとき、汗を出して体温の上昇を防ぐ
- 運動をするとき、脈拍を早くして筋肉に酸素を運ぶよう促す
- 食事をした後、リラックスして眠くなってくる
- 眠っている間も、呼吸することを忘れない
これらはすべて、私たちが無意識の内に自律神経によるコントロールを受けていることを示しています。自律神経とはいわば、体を健康な状態に保つための司令塔といえるでしょう。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれます。
交感神経は仕事や運動など、体を活発に動かす必要があるときに優位に動きます。一方、くつろいでいるときや睡眠など心身を休ませるときに優位になるのが副交感神経です。
「副交感神経をコントロールすれば健康に」は本当?
よくいわれるのが「ストレスがかかると交感神経が働く」といった言葉です。
仕事の悩みや人間関係など、日常でのストレスは交感神経を活発にします。
イライラして眠れない、肩が凝る、疲労がたまるといった症状は交感神経優位の状態が続いているときに引き起こされやすくなります。
「だからこそ、意識して副交感神経を優位にしましょう」というのです。
本当にそうなのでしょうか?
私たちが気を付けなければいけないのは、「交感神経が病気を招いているわけではない」ということです。交感神経は、ストレスで壊れそうな体を何とか立て直そう、バランスを整えようと無理をしているのです。
そのことを無視して副交感神経のことを考えても意味がありません。
大切なことは、交感神経が無理に働かなくても済むようにすることです。
そして、必要なときにだけ、効率よく働かせるようにします。
すると、その後に反射的に副交感神経の優位な状態が訪れます。
ハリ治療やマッサージはこの理屈を応用しています。体を刺激して交感神経を一瞬だけ高めることで、その後に副交感神経が適度に優位になる仕組みを利用しています。
一流のアスリートが試合前に、緊張で硬くなった体をほぐすために、体を叩いたり大声を上げたりするのも同じです。その一瞬の刺激が副交感神経の働きを呼び寄せ、自律神経のバランスを取っているというわけです。
つまり副交感神経のことなんて考えなくても、交感神経を適切に働かせることだけを考えれば、ストレスは逃げていってくれるのです。
交感神経を一瞬高められる人が、ストレス発散の上手な人
一般的に「ストレス発散の方法」とされるものの中には、交感神経を一瞬高められるもの、実はそうではないものが含まれています。それらを検証してみましょう。
よく食べる
食べることで消化を司る副交感神経が優位に働きます。
ただし、交感神経を高めるということではないようです。
大声をあげる
これは、交感神経を一瞬だけ高められます。
もちろんですが、人に迷惑のかからないよう行ってくださいね。
物にあたる
確かに一瞬、交感神経を高められます。
しかし、対象によっては罪悪感という余計なストレスを呼び込んでしまう可能性があります。
歌う
カラオケなどで歌い続けると、スッキリしたようでドッと疲れている場合もあります。
これは体力面もそうですが、交感神経優位の状態を続けてバランスが乱れたことを示しています。
お化け屋敷に行く
その中ではいくら叫んでもOKというのが、お化け屋敷のいいところです。
また、お化け屋敷から出たときの恐怖から逃れた安堵感で、副交感神経優位になるとも考えられます。
しかし、泣きわめくほど恐怖を感じた場合は、交感神経優位が続くのでNGです。もちろん、全く恐怖を感じない人には意味がありません。
やりたいことをする
嗜好品がこれにあたります。それを味わった瞬間、スッキリします。
このスッキリこそが交感神経の高まりといえます。
交感神経と副交感神経をうまく使えるようにするには
上記のようなストレス発散法でうまくいく人もいますが、うまくいかない人も多くいらっしゃいます。
そのように、無意識のうちではうまくいかない人のお手伝いをするのが私たちの仕事です。
特別すごいことをするわけではありませんが、簡単なことなのに、なかなか気づくことができないことを体と頭で理解していく。それにより、交換神経と副交感神経をうまく使えるようになります。
まずは、体のバランスチェックをしにBrain's Consensus Communications(ブレインズ コンセンサス コミュニケーションズ)にお越しください。
ご予約は神戸の岡田歯科医院(06-6110-8220)でも受け付けております。